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2000年国体号 関東フライト

1999年1月23日(土曜日)
《 砺波平野から関東平野まで飛んで 》

私達、バルーンクラブ霊気楼は先日、熱気球で栃木県までのロングフライトに成功しました。 一昨年四月の立山越えの直後から、今回の計画は頭にありました。実際の準備にかかったのは昨年十月下旬、約三ヵ月かけて、情報の収集、運輸省航空局や自衛隊との飛行条件の調整、機材機体の軽量化、防寒対策、 LPGの加圧対策などに取り組みました。特に、LPGの加圧対策として、ボイラー室を利用し 48時間の加温後断熱しました。これにより最後まで高圧を保っただけでなく、各ボンベ とも残ガスが殆ど0kgまで使い切ることができました。また富山気象台の中垣技術課長と輪島測候所高層諜の須永氏のご協力により、正確で新鮮な情報をもとにおおむね計画通りのルートで飛行ができました。頂いた高層気象の予報の正確さにあらためて驚かされ、両氏には厚くお礼申し上げます。

着陸目標地点は関東地方の熱気球のメッカ“渡良瀬遊水池H でしたが、その北数キロが着陸地となりました。冬の北関東の日周特性として、午前 10時頃までは2千メートル以下は5m/sの北西風と事前調査して いました。しかし当日のその風は1m/s以下と期待外れで、もし前日に宇都宮ポイントでの予報を得ていれば、ホールインワンもあながち夢ではなかったでしょう。一方、4千メートル前後では276°、5千メートル付近では274°と風向には終始変化がなくコース取りは比較的容易でした。
“2000年とやま国体を国内に凡くアピールする”ごとが本計画の大きな目的の一つでしたが、多くのマスコミに大きく取り上げていただき、期待以上のピ一アール効果を得るごとができました。早朝にもかかわらず、取材に駆け付けていただいたマスコミの方々の熱意は我々のそれ以上でした。
最後にお世話いただいた皆様に厚く御礼申し上げるとともに、ほの暗い曇り空に消えていく二人を暖かい声援で見送ってくれたスタッフのエアマンシップと、遠距離をもいとわず栃木県で青い西の空を凝視しながら待っていてくれた仲間たちに深く感謝いたします 。
そして、今回の貴重な経験や記録をもとに、集団での長距離山岳フライトを新たに計画し、今もまぶたに残る「眼下にアルプスはるか遠くに富士」 の雄大な眺望を、より多くの仲間たちと分かち合いたいと思います。

《概要》

(敬称略)
◎計画名称 熱気球による砺波平野から関東平野までの長距離フライト

◎計画趣旨 マスコミでの報道を通じ「2000年とやま国体」を国内に広くピ一アールする。
2人乗り熱気球での最長飛行距離の樹立。

◎パイロット 松田浩壮
◎コパイロット 松浦達三
◎離陸スタッフ
 吉田行春 長井弘仁 広田郁世 武田大輔 大島秀紀 金村勝 内田誠一以上 B C雲気楼
 加納慈夫 二谷正巳 島原幹雄 橋爪孝悦 以上シグマBC
 佐藤清州 橋本精一 以上夜高
 樋口博彦 以上中越 BC

◎追跡スタッフ 松田喜美江( BC蜜気楼) 宮林敏雅(夜高) 石黒信昭 古沢久枝 古沢秀友
◎連絡スタッフ 松田浩美

◎協力・後援 緑化の店庭里、シグマバルーンクラブ、夜高(現となみ野BC)、中越バルーンクラブ
富山地方気象台、輪島測候所、前橋地方気象台
小田切光、神田道夫、西村徹司
小松空港情報官室、東京航空局新東京空港事務所、陸上自衛隊宇都宮オペレーション
高岡市環境クーリーン工場、日本船舶通信(株)、宇野酸素(株)、 沼医院、黒田鉄工所
栃木県小山市鉢形 坂本利雄 小山市鉢形の皆さん

◎報道 NHK富山、NHK 、北日本放送、日本テレビ
北日本新聞、読売新聞、毎日新聞、富山新聞、北陸中日新聞、下野新聞、日本経済新聞 共同通信、時事通信 ほか多数

実行日;1 9 9 9 年 1月 2 3 日(土)

《記録》

離陸;午前6時48分 富山県砺波市中村チューリップ公園駐車場
北緯36度38分36秒 東経136度57分42秒
着陸;午前9時29分 栃木県小山市鉢形982-3 坂本利男方前芝生養成地
北緯36度20分54秒 東経139度51分24秒
飛行時間;2時間41分 直線飛行距離;262.89km
最高高度;5,300m
最高速度;137km/h
平均速度;94.97km/h
使用熱気球;2000年とやま国体号 体積 2,180m3 (LBL 77A) リンドストランド社製
JA-A0892 『緑化の店 庭里』 提供
使用バーナー;リンドストランド社製 JetSteam-Dのバーナー部のみを使用、ジャイロフレームを外し、代えてアルミパイプとワイヤーにて懸架、パイロットバーナーに酸素供給パイプを装着
使用ゴンドラ;アルミゴンドラ (日本軽金属製)、床中央部にハーネスを2組装着 搭載燃料;20kg×8本=160kg LPG (30℃以上に加温後断熱材にて保温)
消費燃料;116.6 kg LPG(インフレは含まず)
着陸時燃料残;43.4kg LPG
搭載備品;高度計・昇降計・球内温度計ボール655 およびフライテック各々 1台、温度計2個
ガーミン製GPS 2台、ソニー製カーナビゲーション ”コロンブス”1台
酸素ボンベ(テイジンウルトレッサ L)3本、GSMレンタル(衛星通信電話)1台 携帯電話2台、 アマチュア無線器1台、 スチールカメラ1台、ビデオカメラ2台、
テープレコーダ1台、トーチ、フリントピストル、マッチ、チャッカマン
消化器1台、航空地図、ホッカイロ、非常食(カロリーメイト・チーズ)、 ヘルメット2個
[松田浩壮レポートの写し]

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